——なぜ学生ドリプラを開催しようと思ったのですか。

新田:ドリプラはもともと社会人が主で大学生があまりいなかったのです。自分の周りにも夢を持った大学生はいるのに、夢を語れる場がないことがもったいないと感じたからです。

そして、大学3年生の夏に自己啓発本を読み返していると、その本の著者がドリプラ創設者の福島正伸さんであることが分かったのです。しかもその本は予備校で出会った2人が自分の誕生日にプレゼントしてくれた本でした。

そのとき目標がなくなりもがいたこと、ドリプラとの出会いが一本の線でつながったような気がしました。僕が学生ドリプラをしなければという使命感がわいてきたのです。

——そのためにどんな行動を。

新田:さすがに1000人規模の学生ドリプラをしたいと宣言したときは周囲からも非難の嵐でした。大学生が夢を語るイベントなんて誰が見にいくのか、もっと就職活動など他にやることがあるだろうと。

でも、3カ月間1人でチラシを配ったり、社会人や学生団体の交流会に参加したりして語り続け、ひどい時には「帰れ」とおしぼりを投げられたこともありました。

それでも粘り強く語り続けるなかで、ある学生がプレゼンターに名乗りを上げてくれ、それを機に仲間が集まってきてくれました。

2011年9月の第1回目のイベントでは、学生たちが「小さな幸せを共有するスペースを作りたい」「アートで病院をほっこりする空間にしたい」とこれまでの人生やこれからの夢を本気で語るので思わず涙してしまったり、それを聞いている観覧者も感動で涙を流したりしていました。

——新田さんの夢といまの学生にメッセージをお願いします。

新田:全ての学生が夢を語れる社会を作るために学生ドリプラを全国の地域で開催したいと思っています。

10年後の節目となる2020年までにさらに札幌、仙台、広島、福岡でも支部を作りたいです。いろいろな人に出会い、経験を積むなかでやりたいことは出てきます。僕が学生ドリプラをやりたいと思ったのもそれまでの経験があったからこそ。

行動すれば、自分のやりたいこととやりたくないことも分別できます。海外に行ってみたけどやりたいことが見えてこなかったとか、逆にボランテイアは偽善だと思っていたけどやってみたらやりがいがあったなとか、やってみないと分からないことは多い。だからこそ学生の皆さんにはどんどん挑戦していってほしい。


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