初めて自分がスタッフをまとめてねぶたを作るのは決して簡単ではなかったと振り返るが、完成したねぶたは、新人としては異例の、優秀制作者賞を受賞した。
今年のねぶたのテーマは、「琢鹿(たくろく)の戦い」。震災被災者へ向け、「将来への不安など、心に抱える霧が一日でも早く晴れてくれたら」という想いが込められている。
また、荒々しい本体とは対照的に、「送り」と呼ばれる後ろ部分では、戦いが終わった平和をイメージして作成した。戦いを鎮めたと言われる皇帝の娘ばつを中心に据え、まさに女性らしい、優美な雰囲気だ。【写真/ねぶた・送り】独特の色使いや、多くのメディアに取り上げられたことが話題を呼び、麻子さんのねぶたには、ひときわ多くの見物客が訪れた。
今年の結果を受け、「賞に恥じない、今年以上のものを作らなきゃと思います。まだまだ新人なので、色んなことに挑戦したい」と、来年への闘志を燃やす。
■本当の自分の生き方を指し示してくれたねぶた