東北3大祭りの一つ、青森ねぶた祭り。毎年8月2日から7日まで行われるこのお祭りには、毎年約300万人以上の人出があり、経済効果は約240億円。青森県にとって、貴重な観光資源である。さらに、県や民間団体によって障がい者や高齢者の参加が積極的にサポートされるなど、バリアフリーを進める「エシカル」なお祭りでもある。
そのねぶた祭りの中心となるのが、高さ5メートル、幅9メートル、重さ4トンにも上る「大型ねぶた」。毎年、「ねぶた師」と呼ばれるプロの作家(※)が、半年以上かけて作成する。
男の世界であったねぶた師の世界に、今年、初の女性ねぶた師が誕生。女性初の存在として、道を切り開くことについて、北村麻子さん(29)に聞いた。(聞き手・オルタナS特派員=小竹茜)
※ねぶた師/企業・団体から大型ねぶたの制作を請け負い、下絵から骨組み、色つけまでを総合的に指揮。多くがねぶた師を生業とする。優れた功績を残したねぶた師には名人位が贈られ、現在まで6人のねぶた名人がいる。
■5年前、父のねぶたに感動し、ねぶた師になることを決意